私には価値が無い。

30過ぎの地味女が気持ちを整理する為、ネガティブを綴る。読んでくださった方の反面教師になれれば幸いです。

【ネタバレ】映画『デンデラ』は、JJがヒャッハーする作品ではなかった。

 もやもやする展開、結末。スッキリしないお話だった。

 

デンデラ [DVD]

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 先日『デンデラ』という映画を観た。

姥捨て山を題材にした作品。

村の掟で、70歳を過ぎた村人は、成仏できるように(実際は口減らしの為に)、雪山に捨てられ、戻ってはいけなかった。

本来なら死ぬ運命の老婆達が、デンデラというコミュニティを作り、そこで自給自足で生き延び、自分達を捨てた村に復讐しようとする。

ネタバレ無しあらすじ等を見て「老女達が一致団結し、男尊女卑にまみれた村をぶっ壊し、平和な村へと再建させる」というスカッとする展開を想像していた。

しかし、違った。

もやもやする展開、結末。スッキリしないお話だった。

観る人によっては、イライラするんじゃないかと思う。

だが、何故そのような展開なのかを考えた時、私は次の結論に至った。

 

それが現実的だから。

 

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デンデラも鉄馬の女たちのような集団だと勝手に思っていた。

 

この作品の前に『マッドマックス 怒りのデス・ロード』を観ており、シャーリーズ・セロン演じるフュリオサ大隊長や、鉄馬の女たちがめちゃくちゃカッコ良く、デンデラも鉄馬の女たちのような集団だと勝手に思っていた。

 ※鉄馬の女たち→作品に登場する、砂漠でたくましく生きる女性7人編成のバイクチーム。主人公達の味方となり、敵チームと銃弾・肉弾戦で戦う。

 

 だが、それはあまりにも都合が良すぎた。

マッドマックスに登場するJJ達は、フィクションであり、非現実的な存在なのだ。だから面白いのだ。

 

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彼女達が、村以外で生きる術を、どうやって身に付けられるのか?

 

デンデラに登場する老婆達は、男尊女卑の村社会で、人生を過ごした者達だ。

子どもの頃は、家事を手伝い、下兄弟の面倒を見る。大人達が決めた縁談相手と結婚し、子どもを産み育て、家の用事を全てこなす。夫と義両親に従い、年齢を重ねれば息子に従う。事を荒立てず、掟に従い、男達を立て、最後は雪山に捨てられる。

彼女達が、村以外で生きる術を、どうやって身に付けられるのか?

 

デンデラ創始者である三ツ星メイは、村に捨てられた復讐心と生への執着から、長い時間をかけて、約50人にものぼるコミュニティを創り上げた。

そのタフな精神と体力は素晴らしい。

彼女という存在があったから、他の老婆達も助け合って生き延びることが出来たのだ。

 

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残念ながら、あまりにも知識も経験もスキルも武器も足りない。

 

デンデラのもう一つの目的は、村への復讐だが、残念ながら、あまりにも知識も経験もスキルも武器も足りない。

 

石を尖らせただけの槍や弓矢。

気合いだけで突入する老婆達。

映画の途中で、熊退治をすることになるが、お粗末な作戦で、仲間はバタバタと死んでいく。

そこには、戦略的計画が欠けている。いや、発想がないのだろう。創始者メイ含め、老婆達が村でそのような経験を積んでいないのだ。発想が無いので、現状の自分達で村を潰せると思っている。

ネタバレだが、結局デンデラは村を襲っていない。

もし、デンデラが村に夜襲を仕掛けたらどうなるか。恐らく、男達の対抗によって、武力負けするだろう。

最後の方で、村には銃があることが分かる。敵うわけがないのだ。

 

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デンデラは、主婦達の井戸端会議の延長みたいなものだ。

 

デンデラは、主婦達の井戸端会議の延長みたいなものだ。

食糧は公平に分配し、動けぬ者は誰かが介護する。考えが異なる(復讐を反対する)者がいても排除しない。食糧確保とコミュニティ形成にせっせと励む。

女だけの集団ならではの、助け合いのコミュニティなのだ。他人を襲うような狂暴さをそもそも孕んでいない。

後半、デンデラは熊退治に苦労し、ほぼ崩壊する。

 

劇中、復讐反対派の老女が「私達が平和にここで生きていくことが、村への復讐になる」と発言していた。

創始者メイも本音のところは、村を襲ってそこで死ぬつもりでいた。成功させ、デンデラを発展させるヴィジョンを実現させるつもりはなかった。口では言ってたけど。

デンデラの老婆達の中にも、現実を分かっている者がいたのだ。それでも、一つの目標の為に一致団結し、過酷な雪山で生き延びてきたのだ。

 

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当時の老婆が行動すれば、実際はこうなるんだろうなぁと考えさせられた。

 

この村の掟では女だけではなく、男も捨てられた。

メイは男を恨んでいるので、男が山に捨てられてもデンデラに入れなかった。

男も受け入れていたら、もしかしたら村を襲うスキルは得られていたかもしれない。コミュニティ形成は困難を極めそうだ。絶対男女間で揉めそう。

(男の場合、70歳過ぎても元気なら対象外。病気・弱い奴だけ捨てるという掟なら、男をデンデラに入れないという判断の方が老婆達としては良かったのかもしれない)

 

デンデラは映画的展開が弱く、観賞後の爽快感は得られない。

だが、当時の老婆が行動すれば、実際はこうなるんだろうなぁと考えさせられた。

ただ、これはあくまでも当時の女達ならば、だ。

これからは、リアルマッドマックスヒャッハーなJJ達が、たくましく元気なデンデラを作っていくことを願っている。

 

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↑JJ(熟女)という単語はアルテイシア様のコラムで知りました。

 

↑こちらも面白い。

アルテイシア様のコラムは、読後の爽快感がたまらないです\(^_^)/

マッドマックスもデンデラも、よくアルテイシア様のコラムに登場します。